以前、幣英文契約書サポート横浜において、技術指導契約書の作成依頼も受けました。

今回は、「技術指導契約書(Technical Assistance Agreement)」のポイントについて解説致します。

技術指導(Technical Assistance)の典型例

そもそも技術指導について考えるとき、(英文)契約書、とりわけ作成であったり、リーガルチェックを行う際は、技術指導を提供する立場なのか、それとも技術提供を受ける立場かを明確にする必要があります。

幣サポートにて依頼を受ける典型例は、日本の企業が、中国、東南アジアの企業へ技術指導を提供する状況での、英文契約書作成やリーガルチェックの依頼です。

この場合、エンジニア(技術者)を現地へ派遣する事例も多いため、エンジニアの派遣について見てみます。

エンジニア派遣を英文契約書に盛り込むには。

技術指導の一環として、現地へ自社のエンジニアを派遣し、派遣期間の取り決めを行うとき、英文契約書の条文例は次の通りです。(あくまでも一般例です。)

(例文)

(Dispatch of Engineers)

Upon request of ABC, DEF may provide to ABC qualified personnel of DEF to render technical assistance, in connection with the engineering, design or manufacture of the Products for a reasonable period to be mutually agreed upon between the parties, provided that the total period of such assistance shall not be exceed sixty (60) man-days.

(訳例)

ABC社の要請に基づき、DEF社は、技術指導を確実に行うため、DEF社の適切な社員を派遣することができる。この技術指導は、製品のエンジニアリング、設計、製造に関連し、当事者間の相互合意における合理的な期間にて派遣を行う。但し、この延べ期間は、60人日を超えないものとする。

(注)

“man-days”(人日)とは、「人」と「日数」を掛け合わせて計算するものです。例えば、今回60人日としていますが、2人エンジニアを派遣した場合、派遣日数は30日となります。

この他、エンジニアのサービス範囲、経費対象範囲や経費負担などの取り決めも必要になりますが、これらについて書きますと内容も多くなるため、別の記事にて解説致したいと考えています。

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