英文契約書は、独特な表現がございます。
いままで学校で習ったことでも、英文契約書の上では、意味が異なることも多々あります。今回は、英文契約書に頻繁に使われる「助動詞」について解説致します。助動詞も英文契約書特有の意味がありますので、注意が必要です。
英文契約書でのshall
英語の助動詞には、must、shall、may、will等があります。
shallは、”Shall we~?”で「~しませんか?(Let’sの丁寧な表現)」と習ったと思いますが、英文契約書においては「~するものとする。」と義務を意味する表現となっております。
義務と言えば、mustを使うと習ったことと思いますが、英文契約書では、殆どmustという表現は見受けられないです。
(例)The Seller shall sell and deliver the Product and the Purchaser shall purchase and take delivery thereof.
ー 売主は、本製品を販売及び引き渡しを行うものとし、買主は、本製品を購入し、引き取るものとする。
英文契約書でのmay
mayというと「~かもしれない」と思う方は多いかもしれないです。
しかし、英文契約書では、mayは、「~することができる。」という意味で、canと同じような意味合いがあります。英文契約書では、canはほとんど使われず、mayが使われます。
(例) This Agreement may be terminated by mutual agreement of the Parties at any time.
ー 本契約書は、両当事者の合意により、いつでも解除することができる。
英文契約書でのwill
willは「未来」や「意志」を表しますが、英文契約書では「~するものとする。」と、shallとほぼ同じ意味になります。しかし、willを用いると、未来のことと解釈する人が多いため、問題に発展することもあります。そこで、willを使用するのは、極力控えた方がよいです。
また、will は、shallより意味合いが弱い、逆に、交渉の立場が強い側が、自分の義務を規定する場合に使うなど、専門家の間でも解釈が異なります。そこで、willの表現が目立つときは、ドラフト作成側に、誤解を未然に防ぐため、willの意味の確認をされることをお勧め致します。
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