少し前のことになるのですが、幣サポートより、海外(ヨーロッパ)よりクラッシックカーを輸入する為、英文も含めた契約書を作ってもらいたい、という依頼がありました。
今回は、海外より自動車を輸入するときのポイントについて書きます。
海外取引には、英文契約書が必須。
「海外取引には、英文契約書が必須」と書くと、「なに、当たり前のことを書いているんだ」と言われそうですが、海外取引では、日本国内の取引では起こりえない、トラブルも起こることもあります。したがって、想定されるリスクを洗い出し、契約書に盛り込むことをお勧めします。
自動車輸入をするときは、輸入する車両の特定を契約書に明記することが、第一歩と言えます。
メーカー、車種、製造年月日、車体番号(VIN)の他、エンジン番号等可能な限り、対象車両を特定できる情報を契約書に盛り込むようにします。
買主、売主、輸入業者のそれぞれの責任範囲を決める。
契約書に盛り込む前に、買主、売主、輸入代行業者それぞれの業務範囲・責任範囲を取り決める必要があります。
とりわけ、買主(車両購入者)においては、輸入代行業者、売主(車両販売者)がどこまで対応してもらえるか、明確に確認をされるのをお勧めします。
車両が万一動かないときの対応、通関を含む輸出・輸入手続き、保険の対応などを(輸入)代行業者がどこまで対応、責任を持ちのか、確認し、口頭にとどまらず、文面(できれば契約書)に残すことが大切です。
とりわけ、保険については、代行業者が加入している保険適用範囲も確認されると良いです。
輸入代行業者によっては、契約書を用意していないところもあり、幣サポートでは、輸入代行業者との契約書ドラフトの作成にも対応しております。
輸入業者とPL法(製造物責任法)。
国内のPL法(製造物責任法)では、「製造業者等」についての定義が明記され、製造業者等は「製造、加工又は輸入した者」とされています。
製造業者、加工業者は「製造業者等」に含まれるのは理解しやすいのですが、輸入業者まで適用されるのは、意外に思われる方もいるかもしれないです。
したがって、車両を輸入した代行業者も、国内のPL法の適用範囲に入ることになります。
仮に輸入代行業者が、輸入車両の欠陥に対して「直接責任を負わない」と主張を行っても、法的には責任の対象者になり得ると言えます。
クラッシックカーなど海外乗用車の輸入における英文契約書も、横浜の幣サポートにお任せ下さい。車両売買契約のみならず、輸入代行業者の契約書にも対応致します。初回相談は無料で行っています。