今回は、英文契約書でよく使われる“comply with”について説明します。

“comply with”には、契約条項・条件・義務・第三者の指示・法令等に「~に従う」という意味があります。

“comply”(応じる、従う、従って行動する、承諾する)の語源はラテン語”complere”(完全なものにする、満たす)=complete、to fill upから来ており、そこから単に「従う」というより厳格な意味が加わり、「順守」とも訳されます

また、名詞形は”compliance”であり、”be in compliance with”で”comply with”と同様の意味になります。”compliance”は通常「法令遵守」と訳され、法律や規則を守ること、さらには社会秩序を守る「コンプライアンス」として社会に浸透してきました。

それではいくつか使用事例を見ていきます。最初に販売店契約の1節です。

(例)

Distributor shall comply with laws, rules, and regulations.

(訳)

販売店は、法律、規則および規制に従う義務を負う。

次の例はエンドユーザー・ライセンス契約(EULA)における「ライセンスの許諾」の条項です。

(例)

Licensor grants you the rights described in this EULA provided that you comply with all terms and conditions of this EULA.

(訳)

ライセンサーは、お客様が本EULAに規定された全ての条件に従うことを条件として、お客様に本EULAに規定された権利を許諾します。

最後の例は”comply”の名詞形”compliance“(遵守)の使用例で、アパート賃貸借契約等に使われやすい一節です。

(例)

If there is a material noncompliance with Article 4 which materially affects the health and safety of other tenants or materially affects the physical conditions of the Apartment.

(訳)

他の賃借人の健康と安全に相当な影響を及ぼしたり、アパートの物理的状態に実質的に影響を及ぼす第4条に不遵守がある時。

似た表現として、”be in compliance with”と同様に”be in accordance with”も「に従う」「従って」という意味でよく使われます。

英文契約書のご相談・ご依頼は、横浜の行政書士清水すなお事務所にお任せ下さい!関東・関西各地よりご依頼を頂いております。相談料は無料で対応しています。