今回は、英文契約書にて、但書きや条件を述べる前に使われる”provided that“について説明します。

会話的には、”providing that”も使われますが、英文契約書では”provided, (however), that”と文語的表現が使われ、「但し、以下を条件として」「但し、以下を例外として」の意味になります。

動詞”provide”には「条件を設ける」「規定する」という意味があり、”provided, (however), that”となると、原則的な条項を定めた前の文節と但書き・条件を示した”that”節以下をつなげる接続詞となります。

それでは、「但し、以下を条件として」の例文を見てみます。少し長文ですが、「技術提携契約」の開発技術の開示にて見られる条文です。

(例文)

Licensee hereby grants at any time to Licensor the irrevocable, royal-free, exclusive right and licence to use and employ Development, provided that, during the effective period of this Agreement, such use and employment is outside of the Exclusive Territory.

(訳)

ライセンシーは、本契約書により、本契約書の有効期間中での、そのような使用および採用が販売区域の外であることを条件として、開発技術を使用および採用するための、取消不能でロイヤルティなしの独占的な権利および実施権をライセンサーに対して常時供与する。

次に「但し、以下を例外とする」の例文を挙げます。秘密保持契約で、秘密保持の定義の部分です。

(例)

…; provided that the Receiving Party may disclose the Confidential Information to third parties which have agreed to a confidentiality agreement at least as restrictive as this Agreement.

(訳)

…、但し、受領当事者は、少なくとも本契約と同程度の制限を規定した秘密保持契約書に同意した第三者に、本秘密情報を開示することができるものとする。

以上、2つ例示しましたが、”provided that”は、上記以外にも「不可抗力」の規定でもよく使われます。

この場合、通常、前段で「制御不能の原因により履行の遅滞あるいは履行不能になった場合、責任は負わない。」という文節があり、次に「当該当事者は、相手方に当該事由について通知するものとする。」という文節が続きます。2つの文節の間に”provided that”があり、2番目の文節が条件となっています。

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